一昨年の夏の日の出来事2
いよいよ待ちに待った出発の日!
キャンプに行く日の我が家の朝は慌ただしい。
キャンプ用品のほとんどは、前日の夜に愛車のフィットに積み込んでいる。

チャイルドシートを装備したコンパクトカーの積載能力はかなり厳しいのだが、テトリスのように隙間を埋めて、ツールームテントでも何とか積み込んでいる。
「積み込んでいる。と言うより詰め込んでいるだな。」
そんなくだらないシャレを口走りながら、前夜に車と自宅を数回往復したのだ。
それなのに朝が慌ただしい。
理由としては息子の準備と、妻の準備がどうにも時間がかかる。
例えいつもより30分早く起きても、その分のんびり用意するせいか、出発予定時間に出るのがとても難しい我が家である。
結果として予定より30分遅れで出撃となった。
出発の遅れに多少の苛立ちを覚えたが、久しぶりのキャンプで、すぐにワクワクな気分に変わる。
天気は上々であるが、天気予報では、午後から雲が多くなりにわか雨の予報である。
長野市内からは、西の方へ山道の国道を進む。
その道の先は白馬村へと続いている。
今回は白馬村にあるキャンプ場を目指している。
私はキャンプ場を選ぶときに、まずコンセプトを決めている。
例えば、
コンセプト=海の幸、海、温泉
→ 新潟県 大潟キャンプ場
コンセプト=涼しい、木陰、清流、星空
→ 長野県 戸隠キャンプ場
と言った感じだ。
そして、今回のコンセプトは
「雄大な北アルプス、清流、焚き火、温泉」
である。
長野市内から白馬村までは、長野オリンピックで整備された道路をゆっくり走っても約1時間半で到着出来る。
道中は基本的には見慣れた景色だが、1時間ほど走ると、目の前に岩肌が切り立ち、雄大な北アルプスの景色が広がる。
何度見ても北アルプスは飽きることの無い景色である。
「今日は北アルプスを見せてやるぞ。」
私は、まだカタコトの単語しか喋れない息子に向かって話しかけた。
息子はキョトンとしていたが、妻が盛り上げる。
「よかったね。パパが北アルプス見せてくれるって。」
以前として、息子はキョトンとしているが、明らかに親の方がテンション高めである。
しばらくして、北アルプスの麓の白馬村に到着した。
到着した場所は、
「白馬グリーンスポーツの森キャンプ場」
である。
このキャンプ場は、敷地内に川が流れており、花火大会が予定されている。
また、敷地内では様々なイベントや、自然を楽しめる施設があり、比較的高規格なキャンプ場である。
県内でもかなりメジャーなキャンプ場は既に混み合っていた。
キャンプ場の周囲に広がる田んぼの道は、県外ナンバー車両の路駐が酷い状態となっており、キャンプ場に近づくのも困難であった。
「さすがはお盆休みといったところか。」
「悪いけどちょっと受付まで行って様子を確認してきて。」
キャンプ場から少し離れた農道に車両を停車し、とりあえず嫁に偵察してもらうことにした。
嫁が偵察中も、周囲に県外ナンバー車がどんどんやって来て路駐していく。
「こりゃ、無理かな。」
と思った矢先に嫁から電話が掛かってきた。
「フリーサイトはまだテントを張れそうだけど、駐車場はイッパイで、荷物の搬入はかなり大変そう。」
「受付も並んでるけどどうする?」
私は少し悩んだ末、白馬グリーンスポーツの森キャンプ場を諦めることにした。
お盆休みのキャンプ。
当然、他のキャンプ場もいくつかリサーチしている。
ここで、息子が
「もう、下りる~。」
とグズりだした。
「そろそろ限界か。」
息子の状態を考えると、あまり遠くには行けない。
嫁を回収し、路駐された県外車をかわしつつ、第2候補のキャンプ場へ移動をした。
次に向かったキャンプ場は
「白馬アルプス オートキャンプ場」
である。
このキャンプ場も来てみたかったキャンプ場のひとつである。
こちらのキャンプ場も白馬グリーンスポーツの森キャンプ場ほどでは無いが、すでに多くのテントが所狭しと張られているが、まだまだテントが張れそうなサイトがいくつかあった。
どうやら、チェックアウトの時間にも重なったらしく、片付けをしている人もちらほら見られた。
一通りキャンプ場内を確認して、
「今日はココにしよう。」
と私は言った。
受付を行うためキャンプ場内にある管理棟へ。

受付を妻に任せて子供を抱っこしながら、管理棟の外に出た。
受付中も、続々県外車両がやって来る。
「早く決断して良かった。」
と肩を撫で下ろした。
その矢先、
「エクスキューズミー。」
「チョット、スミマセン。」
息子よりもカタコトの言葉が後ろから聞こえてきた。
振り向くと、金髪で肌が白く長身の若い男性が、登山する気満々でそこには立っていた。
「もしかして私ですか?」
自分を指差しながら近づく。
「イエス。」
高鳴る鼓動を抑えつつ
「どうしました。」
と聞き返す。
すると、その男性は目の前にある高さ3メートルの看板を指差しながら、何かを訴えかけてきた。
看板には登山道の案内地図となっており、どうやら道に迷っているようだった。
「ここは地元信州のため、英検3級の私の実力を見せるときがきた。」
と意気揚々と
「OK!」
「ドコニイキタインデスカ?」
と何故かカタコトで案内板を指差しながら私は聞いた、
「§Å∨∇⇔〝:!/∀???」
「・・・・・」
たぶん英語のはずだ、うまく聞き取れなかっただけだ、そう自分に言い聞かせ、
「スロースピーキングプリーズ」
「∇§∀Å∨∇!:〝∀⇔〝:!/∀???」
「・・・・・・そういうことか!」
私は分かってしまった。
「自分のリスニング能力が皆無であることを!!」
それでもボディランゲージで、何とか男性の知りたいことが分かった。
どうやら案内板に書かれていたキャンプ場から続く登山道が何処にあるか分からないようだ。
ここで私は新たな事実に直面する!
「俺にも分からない。」
長野県出身とは言え、主要な地名や道路は把握しているが、細かい登山道は分からないのである。
「俺では役不足じゃん。」
と心で思いつつ、管理棟に助けを求めた。
管理棟には40代後半の地元男性と思われる人がおり、事情を聴くと英語で案内をしてくれた。
外国人男性は役に立たなかった私にも律儀に
「センキュー。」
と礼を言って案内された方向に消えていった。
すると、地元男性が笑顔で衝撃の一言を放ったのだ。
「俺も昨日同じ道を行ったが、草が生い茂り獣道程度しかないから引き返したところだ。」
と言って笑みを浮かべた。
「それって、今の外国人は大丈夫ですか~。」
私は心の中で思った。
はるばる知らない国へやって来て、地元から十分な情報も無いまま、あまり人が通らず荒れている山道を登る。
「これもある意味、山の恐ろしさか。」
改めて登ったことの無い山の登山は気を付けなければと痛感したできごとであった。
そんなこんなで受付も終わり、いよいよテントを張りだ。
焦る気持ちを抑えつつ、再度、場内を見て回ると、ちょうど良さそうなサイトで、テントの片付けをする家族を発見し声を掛けた。
「ここ、空きますか?」
すると、
「空きますよ!」
と快く場所を譲ってもらえた。
「う~ん、今日はなかなかついてる。譲ってくれた家族ありがとう。」
と心の中でガッツポーズをしていた。
次回に続く
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キャンプに行く日の我が家の朝は慌ただしい。
キャンプ用品のほとんどは、前日の夜に愛車のフィットに積み込んでいる。

チャイルドシートを装備したコンパクトカーの積載能力はかなり厳しいのだが、テトリスのように隙間を埋めて、ツールームテントでも何とか積み込んでいる。
「積み込んでいる。と言うより詰め込んでいるだな。」
そんなくだらないシャレを口走りながら、前夜に車と自宅を数回往復したのだ。
それなのに朝が慌ただしい。
理由としては息子の準備と、妻の準備がどうにも時間がかかる。
例えいつもより30分早く起きても、その分のんびり用意するせいか、出発予定時間に出るのがとても難しい我が家である。
結果として予定より30分遅れで出撃となった。
出発の遅れに多少の苛立ちを覚えたが、久しぶりのキャンプで、すぐにワクワクな気分に変わる。
天気は上々であるが、天気予報では、午後から雲が多くなりにわか雨の予報である。
長野市内からは、西の方へ山道の国道を進む。
その道の先は白馬村へと続いている。
今回は白馬村にあるキャンプ場を目指している。
私はキャンプ場を選ぶときに、まずコンセプトを決めている。
例えば、
コンセプト=海の幸、海、温泉
→ 新潟県 大潟キャンプ場
コンセプト=涼しい、木陰、清流、星空
→ 長野県 戸隠キャンプ場
と言った感じだ。
そして、今回のコンセプトは
「雄大な北アルプス、清流、焚き火、温泉」
である。
長野市内から白馬村までは、長野オリンピックで整備された道路をゆっくり走っても約1時間半で到着出来る。
道中は基本的には見慣れた景色だが、1時間ほど走ると、目の前に岩肌が切り立ち、雄大な北アルプスの景色が広がる。
何度見ても北アルプスは飽きることの無い景色である。
「今日は北アルプスを見せてやるぞ。」
私は、まだカタコトの単語しか喋れない息子に向かって話しかけた。
息子はキョトンとしていたが、妻が盛り上げる。
「よかったね。パパが北アルプス見せてくれるって。」
以前として、息子はキョトンとしているが、明らかに親の方がテンション高めである。
しばらくして、北アルプスの麓の白馬村に到着した。
到着した場所は、
「白馬グリーンスポーツの森キャンプ場」
である。
このキャンプ場は、敷地内に川が流れており、花火大会が予定されている。
また、敷地内では様々なイベントや、自然を楽しめる施設があり、比較的高規格なキャンプ場である。
県内でもかなりメジャーなキャンプ場は既に混み合っていた。
キャンプ場の周囲に広がる田んぼの道は、県外ナンバー車両の路駐が酷い状態となっており、キャンプ場に近づくのも困難であった。
「さすがはお盆休みといったところか。」
「悪いけどちょっと受付まで行って様子を確認してきて。」
キャンプ場から少し離れた農道に車両を停車し、とりあえず嫁に偵察してもらうことにした。
嫁が偵察中も、周囲に県外ナンバー車がどんどんやって来て路駐していく。
「こりゃ、無理かな。」
と思った矢先に嫁から電話が掛かってきた。
「フリーサイトはまだテントを張れそうだけど、駐車場はイッパイで、荷物の搬入はかなり大変そう。」
「受付も並んでるけどどうする?」
私は少し悩んだ末、白馬グリーンスポーツの森キャンプ場を諦めることにした。
お盆休みのキャンプ。
当然、他のキャンプ場もいくつかリサーチしている。
ここで、息子が
「もう、下りる~。」
とグズりだした。
「そろそろ限界か。」
息子の状態を考えると、あまり遠くには行けない。
嫁を回収し、路駐された県外車をかわしつつ、第2候補のキャンプ場へ移動をした。
次に向かったキャンプ場は
「白馬アルプス オートキャンプ場」
である。
このキャンプ場も来てみたかったキャンプ場のひとつである。
こちらのキャンプ場も白馬グリーンスポーツの森キャンプ場ほどでは無いが、すでに多くのテントが所狭しと張られているが、まだまだテントが張れそうなサイトがいくつかあった。
どうやら、チェックアウトの時間にも重なったらしく、片付けをしている人もちらほら見られた。
一通りキャンプ場内を確認して、
「今日はココにしよう。」
と私は言った。
受付を行うためキャンプ場内にある管理棟へ。

受付を妻に任せて子供を抱っこしながら、管理棟の外に出た。
受付中も、続々県外車両がやって来る。
「早く決断して良かった。」
と肩を撫で下ろした。
その矢先、
「エクスキューズミー。」
「チョット、スミマセン。」
息子よりもカタコトの言葉が後ろから聞こえてきた。
振り向くと、金髪で肌が白く長身の若い男性が、登山する気満々でそこには立っていた。
「もしかして私ですか?」
自分を指差しながら近づく。
「イエス。」
高鳴る鼓動を抑えつつ
「どうしました。」
と聞き返す。
すると、その男性は目の前にある高さ3メートルの看板を指差しながら、何かを訴えかけてきた。
看板には登山道の案内地図となっており、どうやら道に迷っているようだった。
「ここは地元信州のため、英検3級の私の実力を見せるときがきた。」
と意気揚々と
「OK!」
「ドコニイキタインデスカ?」
と何故かカタコトで案内板を指差しながら私は聞いた、
「§Å∨∇⇔〝:!/∀???」
「・・・・・」
たぶん英語のはずだ、うまく聞き取れなかっただけだ、そう自分に言い聞かせ、
「スロースピーキングプリーズ」
「∇§∀Å∨∇!:〝∀⇔〝:!/∀???」
「・・・・・・そういうことか!」
私は分かってしまった。
「自分のリスニング能力が皆無であることを!!」
それでもボディランゲージで、何とか男性の知りたいことが分かった。
どうやら案内板に書かれていたキャンプ場から続く登山道が何処にあるか分からないようだ。
ここで私は新たな事実に直面する!
「俺にも分からない。」
長野県出身とは言え、主要な地名や道路は把握しているが、細かい登山道は分からないのである。
「俺では役不足じゃん。」
と心で思いつつ、管理棟に助けを求めた。
管理棟には40代後半の地元男性と思われる人がおり、事情を聴くと英語で案内をしてくれた。
外国人男性は役に立たなかった私にも律儀に
「センキュー。」
と礼を言って案内された方向に消えていった。
すると、地元男性が笑顔で衝撃の一言を放ったのだ。
「俺も昨日同じ道を行ったが、草が生い茂り獣道程度しかないから引き返したところだ。」
と言って笑みを浮かべた。
「それって、今の外国人は大丈夫ですか~。」
私は心の中で思った。
はるばる知らない国へやって来て、地元から十分な情報も無いまま、あまり人が通らず荒れている山道を登る。
「これもある意味、山の恐ろしさか。」
改めて登ったことの無い山の登山は気を付けなければと痛感したできごとであった。
そんなこんなで受付も終わり、いよいよテントを張りだ。
焦る気持ちを抑えつつ、再度、場内を見て回ると、ちょうど良さそうなサイトで、テントの片付けをする家族を発見し声を掛けた。
「ここ、空きますか?」
すると、
「空きますよ!」
と快く場所を譲ってもらえた。
「う~ん、今日はなかなかついてる。譲ってくれた家族ありがとう。」
と心の中でガッツポーズをしていた。
次回に続く
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